功夫

いっぱんに中国武術のことをカンフーとよばれていますが、本質はちがいます。長い時間をかけてたゆまず日々修練を積みかさねる人、あるいは、それによって体得された力のことが功夫(カンフー)の本質です。とくに武術修行の修行だけが功夫ではなく、書やスポーツ、音楽、舞踊、芸術、写真、料理、医学、教育、建築などあらゆる分野においても功夫がどれだけあるかが大切なところなのです。なかでも、中国伝来の「道」がつく茶道、香道、華道、武道などは根深く功夫に重きを置いています。相手との勝負ではなく、自分自身との問答でありますから。長い時間をかけることでますますその芸や術に深みと磨きをかけてゆきます。そんな簡単には体得し得ることではありません。去年より今年、先月より今月、昨日より今日、さっきより今、自分を成長させていき続けていくことが功夫です。道中いろいろとありますが、ありがたいことに生涯かけて功夫できる太極拳や鍼灸と出逢えたことにたいへん幸せを感じます。