型と推手

野球やゴルフの素振りをするように、太極拳でもひとりで型を練ります。武術ゆえに相手との攻防をイメージしながら練る時もありますし、そんなことを考えずに体内の気を巡らすために練ることもあります。足を肩幅に開くという動作においても、とらえようによってはいろいろと解釈できるのです。体格、柔軟性などひとそれぞれ違うわけでして、決してひとと同じように動くことはできません。真似ようとすればするほど、不自然な動きになるものです。むしろ、今の自分でいちばん楽な動きを探求された方が良いと考えています。同時に、推手をすることで相手との接点における感覚能力や力みをより感じるようになります。そこから型への理解を深めてゆきますと、また面白くなってくるのです。よく例えますが、あくまで型は、直球ストレートど真ん中の球を打つ素振りのような練習であり、実際にピッチャーから投げられる様々な球を打つ練習とを併用することでより意義ある型の練習になるのです。実際には、もっと自由で変化しますし、あらゆる動きに柔軟に対応できるようにすべきなのです。ですから、型を陽、推手を陰としますと、どちらも大事、バランスがもっと大事だと思います。